研究開発から
システム化まで

CUDAの登場とともにGPUによる機械学習の高速化を研究し、以来、Deep Learningの研究開発を続けています。

医用画像解析、発症リスク予測、衛星データ解析、生成AIの研究開発に取り組んでいます。

データの整備からモデルの構築・検証、業務に合わせたシステムの開発まで、一貫して担います。

最近の研究

  • 衛星画像から得られるNDVI時系列データのノイズ低減

    • Remote Sensing
    • Time-Series Analysis
    • Signal Processing

    衛星画像から算出する正規化植生指数(NDVI)は、圃場ごとの生育状況を継続的に把握し、生育ステージや葉色を推定するための基礎データです。雲や大気の影響で値が乱れることがあるため、ノイズを抑えて生育の変化を捉えやすくする処理手法を研究しています。

    同じ水田の1年分のデータを用いて、大気補正や雲の除外、複数のフィルタ処理を比較し、精度・速報性・計算コストの観点から、用途に応じた処理方法を整理しました。採用した手法では、補間する欠測期間に上限を設け、一時的な値の落ち込みを補正したうえで、曲線を滑らかに整えています。

    こうして整えた曲線をもとに、田植え、幼穂形成、出穂、成熟といった生育ステージの時期を推定する研究にも取り組んでいます。3つの水田を対象に、曲線の立ち上がりやピーク、ピーク後の低下から各時期を求め、実際の日付や、気象データにもとづく既存の生育予測と比較しました。

    処理後の曲線は観測値と重ねて表示し、田植えから出穂、登熟にかけての変化や、処理の妥当性を圃場ごとに確認できます。ただし、観測が長期間途切れた間の生育の変化を、補間だけで復元することはできません。この限界を踏まえ、田植え日の記録など、衛星画像以外の情報と組み合わせて活用することを前提としています。

    Schematic観測値(点)と、ノイズを抑えた曲線(線)
  • Deep Learningによる医療画像の病変検出・ステージ推定

    • Medical Imaging
    • Deep Learning
    • Clinical Decision Support

    医療画像から病変の位置や状態を捉え、医師の診断を支援するAIの開発に取り組んでいます。複数の画像を総合的に解析し、限られた学習データでも安定した検出とステージ推定が行えるよう、手法の改良と検証を重ねています。

    機密性の高い医療データを扱うため、AIの学習はクラウドを利用せず、ローカルに構築した専用のGPU環境で行っています。

    このAIを組み込んだWebシステムも開発しており、医師が診療端末から利用できます。検査画像をフォルダごと取り込むと、検出された病変の位置と範囲が画像上に枠で表示され、AIが推定したステージと、その予測確率を確認できます。また、検査画像をもとにした3D表示や、同じ患者の異なる検査日の画像を比較する機能も備えています。

    医師は、画面上で病変を示す枠やステージを修正できます。修正者・修正日時・変更内容は監査ログに記録し、過去の記録を書き換えずに、新たな履歴を追記する方式で管理します。修正後のデータは、医師の操作で学習用データとして書き出し、AIの追加学習に活用できます。

    AIによる画像解析は、GPUを搭載していない端末でも実行できます。画像を外部に送信することなく、病変の検出やステージの推定を行います。

    Schematic複数の画像を束ねて、ステージの確率を推定
  • 健診コホート研究による生活習慣病の発症予測

    • Cohort Study
    • Risk Prediction
    • Explainable AI

    複数年にわたる受診記録を個人単位で連結したデータを対象に、LSTMによる時系列分類と勾配ブースティングのアンサンブルで将来の発症を予測します。発症例が全体の数%という不均衡なデータを前提に、ベイズ最適化による特徴量の組合せ探索とSHAPによる寄与の解釈で、発症に関わるリスク因子を探っています。健診値を入力して発症リスクと寄与項目を表示する研究用Webアプリも試作しています。

    Schematic個人ごとの受診記録と、予測への寄与
  • RAGによる試験問題の自動生成

    • Large Language Models
    • Question Generation
    • Medical Education

    医学部の卒業試験の問題を集めて管理し、試験の編成と分析までを支援するシステムを、2018年から開発・保守してきました。このシステムを基盤として、医師国家試験の過去問から新しい試験問題を生成する研究に取り組んでいます。

    Schematic近い過去問を検索し、新しい問題を生成

サービス

AIの開発からシステム化までを行います。科研費の研究計画、製薬企業へ提出する解析レポート——そのAI・計算機まわりの技術パートの設計と記述を、ご本人とともに担います。

  1. 受託開発

    医療画像AIの開発とシステム化

    医療画像から病変の位置や状態を推定するAIを開発し、医師が結果を確認・修正しながら使えるWebシステムに組み込みます。医療データを外部に出さずに学習と運用ができる構成で仕上げます。

  2. 競争的資金の申請

    研究計画書の技術パート

    科研費をはじめとする申請で、「AI・深層学習を用いた手法」や「計算資源(GPU)の設計」といった技術部分の組み立てと記述を支援します。手法の妥当性を、審査に耐える言葉にします。

  3. 臨床データの解析と報告

    解析レポートの作成

    医療機関が外部へ提出するための、データ解析と手法・結果の記述。何を示せて何を示せないのかを、研究の作法にもとづいて率直に設計します。

臨床研究者標準化シラバスに準拠した CREDITS 課程(倫理・行動規範/臨床研究実施)を修了しています。